「1.コラム・エッセイ等」 2005年06月15日

大人向け性教育書籍に想うこと

先日、週刊誌に紹介されたことで、いきなり知名度が上がった本があります。『ラヴァーズ・ガイド』(Amazon)『同』(ビーケーワン)という、大人向けの性教育の本なのですが、アマゾンなどでランクインするなど、注目度が高まっているようです。

きっかけは何であれ、これまで“性”を省みることの無かった人たちの間で、性に対する主体的な眼差しが生まれるということは、とても喜ばしいことです。それにまた、“(性生活を通じた)幸せ”を実感する機会を得ることが出来るのだ、とも思いますので、大人たちがこういった情報に触れること自体は賛成です。

さて、多くの大人は、性に対して主体的に考えたり行動したりすることは不得手だと思います。なぜなら、こういったことを考えるということは、自ずと自分の価値観に目を向けることになるからだと言えます。

それは、肉体的&精神的な“快・不快”のことや、恥ずかしさのこと、社会的な刷り込みの自覚、「人との関係性」に対する習慣など多岐にわたり、なるほど困難を感じさせるものではあります。

しかし私は、これらを見つめることによって、性に対するスタンスを主体的に決定して行けるのではないかと思いますし、書籍はその良き師となり、知恵への道を示してくれるのだと思います。

世間でこういった性教育書籍がブームになる度に、その本が「読者の性と性生活を映し出す鏡」として働き、そこから“気付き”が生まれ役立ってくれることを願わずには居られません。

書籍として流通するということは、社会(世間)で公開されるということですので、この点で、「節操が無い」とか「ふしだら」、「恥ずかしくて目も向けられない」といった旧来の反応をする人も多いかもしれません。

しかし、本を読み、本と向き合うということは、著者と二人きりでプライベートな講義や相談を受けるに等しいのです。そして本は、「性にオープン(ハレンチ)になれ」とは言っておらず、むしろ節操の自覚を促しているとすら言えると思います。

徒然に書いてきましたが、最後に、大人向けの性教育書籍の多くは、「自らとパートナーの“性”と向き合いましょう」と静かに語りかけているのだ、ということをお伝えしておきます。

2005年06月15日 17:53 | カテゴリ:1.コラム・エッセイ等

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