浮世絵がパリ博覧会で世界の注目を集めその芸術性が再発見されたように、春画もまた近年、単なるポルノグラフィーという狭い認識を改めなくてはならないような新説が現れてきています。
春画を江戸時代の人々の気質や文化的特徴の表れとして広い視点から見詰めることにより、江戸時代の人々の生活の楽しみや粋(いき)といったものに近づき触れることが出来るのではないでしょうか。
「江戸春画の性愛学」
わが国での性行為を描いた絵巻は平安時代の十世紀に成立した。『小柴垣草子絵詞』が描かれ、以来、鎌倉、室町時代から元禄時代までの「春画」を見るとき、その歴史的な事実と遺存により、わが国がいかに古代より性愛文化が発達していたかが窺がえる。本書は、江戸を中心にその周辺でもっとも発達した、「春画」の魅力を余すことなく紹介した、カラー新書の決定版である。(「BOOK」データベースより)
「江戸の春画―それはポルノだったのか」
浮世絵春画は、依然としてポルノの一種として、一部の好事家のコレクションアイテムといったアンダーグラウンドの扱いを受けています。著者はこういった現状に疑問を持ち、本書を通じて異を唱えます。著者曰く、春画はポルノグラフィーなどではなく、ひとことで反論するならば「江戸人はそんなに野暮じゃない」とのことです。
巻末においては、著者はあらためて、「春画=ポルノ論争」やオナニズムといったものとの関係などについて述べており、総じて「春画をそういったものに巻き込んで欲しくない」という姿勢を示しています。
「浮世絵春画を読む〈上〉」
本書では、四人の著者がテーマを換えながら、春画とその周辺領域への考察と思索を展開しています。上巻には、「日本の文学や美術の特質が春画には潜んでいる」として、春画が持つ「隠す・見せる」という要素をその表現の様態から探る章があります。そこでは、普通の絵画へのアプローチとは一味違った楽しみを与えてくれるでしょう。
「春画で読む江戸の色恋―愛のむつごと「四十八手」の世界」
「四十八手」は、性戯や体位のことだけでなく、男女の出逢いから別れまで描いた「色恋の物語」でもあった。春画表現の変遷を追って、江戸人の性意識を読み解く。カラー口絵30点、モノクロ図版250点を収録。(「MARC」データベースより)
「春信の春、江戸の春」
春画は男が絵を見て欲情するためのものではない。和漢の古典教養を基に江戸庶民の風俗と愛のかたちを描く。カラー図版多数収録。(「MARC」データベースより)
「浮世絵 消された春画」
春画に詳しい方なら、それが表そうとしたものや意図といった「江戸の粋」や「しゃれっ気」「ファッション」といったものをご理解かと思いますが、本書によると、それら春画を改竄していた不届き者がいたとのこと。しかも、その改竄版が本物として世界に出回っていたとあっては大問題です。本書では、その実態と改竄のテクニックに迫ります。
本書はオールカラーで、春画写真集としても充分に楽しめるものになっており、「改竄もの」という特徴からも一見の価値ありです。
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