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「“女は見られる対象である”という近代の思い込みと差別感とが、多くのことにフタをしてしまっていた。一端、“男の眼差し神話”から抜け出てみると、浮世絵からは実に能動的な女性たちが生き生きと浮かび上がってくる」という著者の言葉通り、本書からはそんな女性の姿をハッキリと見ることが出来ます。
一般には男色の相手として思われがちな若衆ですが、実際には春画の中では、多くの女性たちから誘惑される側の存在として描かれていることに気付かされます。
充実したカラー図版からは、当時の美少年信仰とでも言うような世相が伺え、また、「ポルノグラフィーは男のもの」という見方は一面的なものでしかないことが分かります。
春画には「男だけ」「女だけ」という図柄は見られないという事実と、女性の性の能動性に思いを致しながら本書を見ることで、春画の理解とその楽しみはいや増すことでしょう。カラー・白黒それぞれの図版が大変豊富なグラフィカル書籍なので、眺めるだけでも十分に楽しめます。((C) netman 「性の本棚」)
内容(「MARC」データベースより)
美少年はなぜ江戸の女性たちを熱狂させたのか。女装した少年を抱く男装した女性、積極的な求愛。しかし江戸の女性たちが本当に若衆に求めたものは何だったのか? 江戸の女性の性愛を若衆を軸として読み解く。
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第1章 江戸女を熱狂させた少年たち(前髪のある美少年
男装の踊子と女装の若衆 ほか)
第2章 倒錯する性の魅力を持つ少年たち(若衆歌舞伎
名女方・初代吉弥 ほか)
第3章 色を仕かける江戸女(上方の若衆
三人取組・上方版 ほか)
第4章 若衆のその後(湖龍斎『欠題組物』
若衆は庶民の日常へ ほか)