オスとメス 性の不思議 (講談社現代新書)

著者:長谷川 真理子
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写真5:オスとメス 性の不思議 (講談社現代新書)
価格:¥ 777
出版社:講談社
発行年: (1993-03)
サイズ:新書
ISBN:4061491385

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■ 管理人のブックレビュー

「現代の社会で色々と問題にされている男女の問題を分析するためには、生物学からの性の知識が有効であることがたくさんあると私は思います」と語る著者は、ヒトデやクジャク、ゾウアザラシのやっていることを知り、彼らがなぜそのようなことをするのかを理解することが、人間の問題を分析するための方法を模索する一助になるだろうと述べ、本書において、動物界における性、繁殖のルールを追い考察しています。

興味深かったのは第6章「雌をめぐる競争」です。この章では、雄同士の配偶機会を巡るさまざまな競争・戦略について述べられています。一夫多妻システムにおける激烈な競争に勝つためには、正直に闘うという方法のみならず、多様で面白い代替戦略が存在することが分かります。これをスニーカー戦略と呼び、その姑息で滑稽ですらある方法には、動物界の不思議さとしたたかさを感ぜずにはいられません。

本書では、動物界を一通りながめた後、人間の世界に目を転じ、ヒトの結婚システムの考察を行っています。浮気や、中国のてん足、女子割礼などを取り上げながら、ここにも動物界同様の現象が見られるとともに、文化的要因が大きく関わっていることも明らかになります。

著者の語り口はやさしく分かりやすく、進化論というものの不思議さを、性をキーワードにしながら味わうことが出来る良書と言えます。その不思議さや疑問をきっかけに、さらなる思索や探求へ進むことが出来るのではないでしょうか。((C) netman 「性の本棚」)

■ 内容紹介

出版社/著者からの内容紹介
誘惑するオス、選ぶメス。華やかで激しい性行動のメカニズムは何か? 性が生まれ、男女へと進化した15億年の壮大な性の歴史を展望する。

性はなぜ誕生したか――人間の男女の関係が、芸術の永遠のテーマの一つであるように、性にまつわる諸問題も、生物学の実に大きなテーマとなっています。いったい全体、性というややこしいものがなぜ出現したのかという根本的な問題は、いまだに現代生物学の謎の1つに数えられています。また生物の世界には、性はあっても雄と雌に別れていないものや、性転換するものなど、奇妙なものが数々あります。そして、いったん雄と雌に分かれたあとは、雄と雌は、決してどんなときも仲良く手に手を取って協力して生きていくものとはならなくなりました。

……本書では、どのようないきさつで性というものがこの地球上に現れ、それが出現したあとには、雄と雌の間にどのような相互交渉が持たれるようになったのか、現代の進化生物学で知られているところのエッセンスをご紹介したいと思います。――本書より


著者紹介
1952年、東京生まれ。1976年、東京大学理学部生物学科卒業後、同大学大学院理学系博士課程修了。東京大学理学部人類学教室助手を経て、現在、専修大学法学部助教授。専攻は進化生態学。理学博士。著書に、『野性ニホンザルの育児行動』――海鳴社、『クジャクの雄はなぜ美しい?』――紀伊國屋書店――ほかがある。


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■ 目次

第1章 性の起源―現代生物学の大きな謎
第2章 生き物たちの奇妙な性
第3章 クジャクの羽とシカの角
第4章 雄と雌と子ども―永遠の三角関係
第5章 誰が子の世話をするべきか
第6章 雌をめぐる競争
第7章 雌はどんな雄を選ぶか
第8章 雌雄から男女へ
第9章 ヒトの婚姻システム
第10章 そしてわれわれはどう選ぶべきか

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オスとメス 性の不思議 (講談社現代新書)紹介ページの最終更新日時 - 2008年8月20日 17:51:36
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