|
こちらの書店で購入できます。
|
| 「この本はおすすめ」という人は→ |
「人工内耳の手術を勧める人の気持ちの底には、聞こえることが当たり前で、聞こえないことは欠陥、という思いがあるような気がします。耳が聞こえないという障害は欠陥なのだから、取り除かれるべきだというわけです」という疑問の声から始まる本書は、ろう者で、かつ性同一性障害をもった著者による、これまでの人生を語るエッセイです。「ありのままであること、それを受けれること」この言葉がとても重く感じられる内容です。
家族全員がろう者という、いわゆるデフファミリーに生まれ育った著者は、幼稚園の頃「自分は違うな」と感じ始めていたそうです。初恋の相手は男の先生でした。ろう者であることと性同一性障害であることの両方を背負いながら進んで行く、そんな著者の十代の様子が、大きな戸惑いの渦として表現されています。そこでは、ろう学校で感じた疑問や気付きが織り交ぜられつつ、現在の著者のルーツを見ることが出来ます。
「今の私が好き」というポジティブな最終章を通じ、自分を開いて行くこと、受け入れることというものの大切さを、ひしひしと感じます。((C) netman 「性の本棚」)
出版社/著者からの内容紹介
私は男?それとも女?
たくさんの涙のぶんだけ、今の私がある。
家族全員が耳が聞こえないという環境に生まれ、いわれない同情、イジメ、偏見を向けられながらも、持ち前のファイトで乗り切り、さらに、男から女に生まれ変わった1人のろう者が明かす、壮絶だが、思わず笑ってしまう青春模様。
この本を書きはじめてみると、自分のプライバシーをさらけ出すことに抵抗が出てきました。耳が聞こえないため、また、体は男であるために差別されたこと、傷つけられたこと、そして、男の人に振られたこと、セックスのこと……。それは、癒えかけていた傷をまた掘り起こすような作業でした。(中略)
ところが、何週間かたって、印刷所から校正紙が上がってきました。その校正紙を読んでいたときのことです。
「やっぱり、みんなに謝って、この本を出さないことにしてもらおう……」突然、そんな気持ちになってしまったのです。この本を出すことがきっかけで自分やまわりがどう変わっていくのか、そんな未来に対する不安からでした。
「私、とんでもないことをしているんじゃないだろうか……」――「おわりに」より
内容(「MARC」データベースより)
哀しみを知っているから人に優しくなれた。家族全員がろう者である環境に生まれ、しかも性同一性障害という二重の心のハンデ。一人のろう者が明かす、壮絶だが、思わず笑ってしまう青春模様。
著者について
■緒方英秋(おがたえいあき)
1974年、大阪府堺市生まれ。東京都立太田ろう学校高等部卒業。埼玉福祉専門学校講師、(株)ワールドパイオニア寺子屋講師、「ニュースキャン」の手話講師など、多数の手話講師を担当。また、劇団「AZ」や「イスパシオ」にて客演。ろう者、聴者を相手の講演会も大小合わせて多い。各方面の手話サークル、大学などの招きで、デフ・ファミリー(家族全員がろう者)から見た世界を、著者の体験を交えて、時にはユーモアも込めて講演。著書に、『はじめての手話』『やさしい手話』『すぐに使える手話単語集』『わかりやすい手話辞典』(以上、ナツメ社)がある。
|
こちらの書店で購入できます。
|
1 音のない世界に生まれて
2 男?それとも、女?
3 耳が聞こえないって、かわいそう?
4 死にたいほどつらかった日々
5 忘れられないラブ・ストーリー
6 人生には目的が必要なんだ
7 女になりたい
8 ろうでよかった
9 自分を変える
10 今の私が好き