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心のキズ(精神的外傷)と言えば、親に虐待を受けて心が傷ついたというケースが思い浮かびますが、本書で取り上げられているキズとは、「あることをしてもらいたかったのに、してもらえなかった」ことで傷ついているケースを指しているのが特徴です。これを「思い残し症候群」と呼んでいるわけです。
本書では、父親や母親との親子関係のプロセスを、いくつかのケースを上げながら検証し、そこにある心理構造や関係の空洞化がもたらす“思い残し”の正体を明らかにして行き、そこからの脱出を模索します。
ちなみに、本書の本当のメッセージは、エピローグにあるように見えます。人が幼児期に周囲の人々やコミュニティーから愛されることが、その後の成長とコミュニケーション能力の深化にいかに大切であるかという指摘は、昨今の若者や日本人全体に見られる関係不全の状況への嘆きとあわせ、読者の日常に大きな問いを投げかけてきます。((C) netman 「性の本棚」)
出版社/著者からの内容紹介
「恋愛をしてもむなしい、何かが満たされない」―親から愛され足りないことによって生ずる空虚感・精神的飢餓感が、やがては娘たちの将来の人間関係をも歪めてしまう。恋人に親代わりを求めるため恋愛に失敗する、不倫、さらには「ひきこもり」や摂食障害など病理現象にも及ぶという。
これら、親への思い残しの実態、心理構造、その解決策を多角的に論じ、夫婦関係の空洞化など、この症候群の背景を成す家族機能不全のメカニズムを、豊富な事例・手記から探る。家族再生のために、理想的な親子のあり方を追求する力作。
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序章 何かが満たされない人たち
第1章 親の七がけ幸福論―なぜ、親の因果が子に報いるのか
第2章 恋人に父親代わりを求める女性たち―思い残しのメカニズム
第3章 本当の自分が見えてきた―思い残しをはらす方法
第4章 なぜ、父親の愛する力が弱くなったのか―良い「気」と悪い「気」