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出版社/著者からの内容紹介
江戸の張形は、男が使う道具ではなく、女たちが自身で選び、買い、自在に楽しむものとして登場した―。未公開の浮世絵資料を渉猟して、世界に類をみない張形文化の深層に迫る江戸文化論の快著。
内容(「Amazon.co.jp」より)
「張形(はりがた)」とは、男性性器をかたどった性具のことである。浮世絵春画誕生当初、「張形は男たちが女に向かって使う道具として登場したのではなく、女たちが自身で選び、買い、使うものとして登場した」と著者は言う。どうやら、張形とは、武家の奥女中や、町人の後家さんなどが使用していた「秘められた慰み物」という性質のものであったらしい。
つまり、そのような秘めたるものに対する男性側の好奇心が、春画に結実したとはいえ、そもそもそれは「張形文化」ともいえる女性主導の文化を前提としたものであったというわけである。そしてその「張形文化の存在は、女性の性欲を積極的に肯定し、証明していることは確かであり」、それらの描かれている春画は「女性の性欲の存在を物質において保証した」ものであると位置づけることが可能だというわけである。
近代においては、「前戯用の男根」、あるいは「女の責め具」となってしまった張形。それをテーマにした浮世絵春画をひも解きながら、著者は、江戸における豊穣な性のあり方を鮮やかに照射していく。『江戸の想像力』や『江戸の音』などの著作でもそうであったように、今回もまた著者は、私たちが当たり前と感じているものの見方を見事にひっくり返してくれている。(中島正敏)
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張形のかたき
をんなの性欲
張形の消長
数値の趣向
春画の書入れ
上方の浮世絵
江戸の浮世絵
庶民の登場
蛸と海女との交情
張形使用の多様化
張形作法