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本書のスタンスは、「売買春を、規制するべき悪であるとは私たちは考えていない。しかし、売買春を余儀なくされるような不自由な状況は、明らかに問題がある」という言葉が明瞭に表していると言えるでしょう。本書では、性の自己決定を阻む制度や思考がいたる所にはびこっている社会の、その困難へのチャレンジがなされています。
8人の執筆者が8種類のテーマにそれぞれ取り組み、文章を書いているために、本書全体としては統一した主張や結論といったものはありません。しかし、個々の取り組みや問題提起には説得力と独自性があるため、性の自己決定を考える上での重要な副読本としての価値は十二分にあると言えます。((C) netman 「性の本棚」)
メタローグ
迷惑を掛けなければ何をしても良いという立場を前提とし、そこから導き出される様々な選択肢をより実りある形で選べる能力−−自己決定権−−を身に付けようと説く8人の論客が、性や売春、教育の問題を斬る。当然、保守的道徳観とは鋭く対立するが、綿密な調査や取材を踏まえて論じている分、この本の立場は強い説得力を持つ。「ウリ(売春)」をする女子高生の荒廃した家庭、そして癒しとしての「ウリ」、売春婦に対する同性からの露骨な差別、「買う男=弱者」など、教条的な立場からは決して見えない多用多種な切り口に目を開かれること受け合い。立場を代えれば、これほどひどい悪書もないか。(守屋淳)
『ことし読む本いち押しガイド1999』 Copyright© メタローグ. All rights reserved.
内容(「MARC」データベースより)
性に関する規制措置の条例化・法制化の動きを見て、「性の自己決定」という重要な思想が欠落したまま性についての議論が進むことを危惧する8人の論客が、それぞれの立場から持論を展開する。
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援助交際を選択する少女たち
「性的自己決定能力」を育む性教育
性の自己決定とフェミニズムのアポリア
「売春」を真正面から語れ
闘いと癒し―異性愛強制社会と対峙して
性の自己決定権を確立する法制度とは
子どもの性的自己決定権をめぐる諸外国の動き
自己決定原論―自由と尊厳