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本書は大きく二つに分けられます。前半は「エイズは愛では防げない!」というテーマによる対談になっており、後半は、性感染症に対する論考とエイズ学習についての提言となっています。対談では、全国の学校で公演を行っている北山氏による、公演時の子供達の反応などの話が出ており、大変興味深いものになっています。
また、北山氏自身がHIV感染者であるので、その発言のリアリティと説得力は強いものがあります。HIV感染者への誤解に関する話題を読むと、まさか、とか、理解されていないのだなあ、などと思いますが、翻って自分自身が街中で彼らに出会ったときに正しい対応がとれるかは、心もとなくもあります。
対談の中でも、北山氏は親や学校を通じた教育の必要性を強く訴えられています。対談の最後の段落タイトル「感染と“道徳”とは別の問題」というものが、重要性を持って感じられます。((C) netman 「性の本棚」)
内容(「MARC」データベースより)
知識が必ずしも予防行動につながらない現実の中で、若年世代を中心に急増・蔓延するSTD(性感染症)。エイズを中心に、「性感染症」とは何かを明らかにし、これからの性教育についても考察する。
出版社/著者からの内容紹介
HIV感染の発見から20年。エイズ流行の規模は感染症として人類史上、最も破壊的なものとなり、世界的に現在も一向に衰える気配はありません。
先進各国でエイズ対策が着々と進む中、わが国は感染者・患者が増え続けている先進国としては珍しい国の一つであり、日本もいよいよ本格的なエイズ時代に差しかかったといわざるを得ない状況にあります。
エイズを含めたSTD(性感染症)についての学習や対策の必要性が叫ばれ、教育や行政等の場で浸透してきているにもかかわらず、知識が必ずしも予防行動へとつながらない現実があり、若者を中心にSTDが急増・蔓延してきています。STDの拡がりは確実にHIV感染の拡大につながる“下地”ともいえ、いま疫学/教育/共生等の多様な視点から新たなエイズ・STD対策を探る必要性に迫られています。
日本人女性として初めて「恋愛でのHIV感染」を公表された北山翔子さんが体験をもとに語る「エイズは愛で防げない!」をはじめ、“コンドームの達人”の異名をとる岩室紳也医師が疫学的視点から感染についての理解を深めるために執筆された「性感染症って本当は何?」など、「STDは防げるのか?防げないのか!?」をメインテーマに据えた、これからのエイズ教育・性教育への問題提起となる画期的な一冊です。
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対談・エイズは愛で防げない!―感染と"道徳"を切り離して(北山翔子
村瀬幸浩)(「薬害エイズ問題」後、下火になったエイズ教育
HIVを受けとめる子どもたちの反応 ほか)
論稿・「性感染症」って本当は何?(岩室紳也)(エイズ予防教育の反省
診断医を育てる医学教育は性感染症予防教育には役に立たない? ほか)
論稿・HIVと共生し、"性の健康"を促進する環境とは?(池上千寿子)(有効なエイズ予防教育とは
コンドームを使わなくなる理由:動機が長続きしない ほか)
エイズ・STI(Sexually Transmitted Infection)学習の要点とは(村瀬幸浩)(エイズを他のSTIと共に取り上げる
エイズ・STIを「道徳」と切り離して取り上げる ほか)