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著者は、日本の性倫理や結婚という社会システムが変容している状況においては、人間の性の生物学的な実態を正しく知って対処する必要があると指摘し、本書において、著者の専門であるサルの社会やサルの性行動の考察を持ち出しながら、人間の性を考えています。
本書の特徴は、人間の性にまつわる現象を、常にサルという鏡に映すことによって、人間の性とは何かということを考察している点です。サルに関する内容の部分は、さすがに専門領域だけあって充実しており、読ませるものがあります。しかし、人間の部分、社会学的な部分は、他の情報の提示という域を脱していないのが残念です。
しかし、人間の性にまつわる生物学と社会科学の境界領域を、人類進化史を軸に描こうというコンセプトは、注目に値するものと言えるでしょう。((C) netman 「性の本棚」)
内容(「BOOK」データベースより)
わが国では生涯結婚しない男女が増えてきた。離婚も増え続けている。一方で、婚前性交渉も当たり前になったし、少女の「援助交際」がマスコミを賑わす。われわれはいま、旧来の性倫理や結婚という社会システムが音をたてて変化するさまを目の当たりにしている。こうした文化的な変容に翻弄されないためには、人間の性の生物学的な実態を正しく知って対処する必要があるだろう。
本書では、様々な民族の様々な男女の性にまつわる多くの複雑な現象を述べるとともに、それをヒトの親戚ともいうべき"サル"という鏡に映し出すことによって、「人間にとって性とはなにか」というテーマに鋭く迫る。
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第1章 人類の来た道(浪費家の哺乳類
ひとりきりの生活と仲間のある生活(原猿類の社会) ほか)
第2章 性行動(セックスへの誘い方
パートナーを選ぶ ほか)
第3章 性のかたち(若者宿
よばい ほか)
第4章 結婚(結婚はだれのためにするのか
結婚はおとなのもの ほか)
第5章 結婚はどうなるか(仮説一「人類社会の祖型=チンパンジー型の社会」
仮説二「人類社会の祖型=ボノボ型の社会」 ほか)