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本書は、割礼について幅広い地域と時代にわたって考察したものです。本書の扱うテーマとしてはおよそ以下のものがあります。割礼の有用性とは何なのか。割礼はひとつなのか、それとも様々な種類があるのか。割礼を受けた男は、どんな自己イメージをもつのか。割礼を受けた男の、女あるいは男の性交の相手は、どう考えるのか。
さらに、包皮切除にはどんな結果が、どんな危険が、どんな心的外傷が伴うのか。包皮をめぐってどんな複雑巧妙な儀礼が執り行われるのか。そして、割礼と性愛、性愛と性的快楽と衛生、これらの間に関係はあるのか、といったテーマ・問題に取り組んでいます。
そして、著者はこれらのテーマを追いながら割礼の通史とも呼べる流れをつくりだし、本書を特徴的なものにしています。また、巻末には基本文献として聖書や神話からの引用や、文学に登場する割礼の場面の転載、各種の証言など約70ページに及ぶ付録が収められていることも注目すべき点です。((C) netman 「性の本棚」)
出版社/著者からの内容紹介
イスラム、キリスト、ユダヤなど様ざまな宗教文化圏で連綿と続けられて来た男子の割礼。その起源、背景、歴史、現状、方法を、宗教史・文化史的視点から詳細かつわかりやすく解説した初めての通史。
内容(「MARC」データベースより)
「男を完成させる習慣」と見なされている割礼。割礼の有用性とは何なのか、割礼にはさまざまな種類があるのか、割礼を受けた男の性交相手はどう考えるのか、包皮切除と心的外傷などについての考察をまとめる。
著者について
マレク・シュベル(Malek Chebel)
1953年アルジェリア、スキクダ生まれ。人類学・精神分析学を研究。
盛 弘仁(もり・ひろひと)
1958年生まれ。京都大学文学部(フランス文学)卒業。
盛 恵子(もり・けいこ)
1960年生まれ。京都大学文学部(美術史)卒業。
『バオバブと砂漠―西アフリカ三国旅行記』(盛弘仁・盛恵子共著、1998年、明石書店)
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第1部 割礼の解剖学
1 割礼を受ける者の年齢/2 割礼の外科手術的側面/3 割礼に伴って引き受けなければならない危険/4 割礼を受けた者の心性について
第2部 割礼の地理学
1 エジプトの割礼/2 ユダヤの割礼/3 アラブの割礼/4 イスラム教徒が住む他の地域での割礼/5 イスラム教に改宗したキリスト教徒の割礼/6 アフリカの割礼/7 キリスト教徒に割礼は存在したか/8 世界のその他の地域の割礼
第3部 割礼が作り出す宇宙
1 包皮、その儀礼と信仰/2 割礼の正当化/3 割礼、衛生、そして医学/4 割礼と生殖力/5 成人式と供犠/6 美と性的快楽/7 勇気と去勢と<父>の掟/8 割礼を受けた者と受けない者のひそかな戦争/9 割礼の象徴性/10 割礼と図像学/11 割礼と神秘思想
結論 三種の割礼
ここまでの要点/地域信仰的割礼、一神教的割礼、世俗的割礼/ペニス=王冠を戴かない王/包皮=逆さまになった王冠
付録
基本文献/割礼と文学/証言 ほか