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メタローグ
問題提起の鋭さという点で、今回も上野の面目躍如の一冊である。戦中戦後の連続性テーゼとして理解される山之内靖の近年の主張とがっぷり四つに組んでそれを吸収している。また、それ自体としての過去がゴロッとどこかに存在していて、歴史家はそれをあの手この手で記述するのだというような歴史理解を、「従軍慰安婦」問題の争点に即して徹底的に拒絶し、理論的な明晰さを堅持しながら、問題の構造をできるだけ遠くまで解き明かそうとしている。本書の仮借なさには批判や反発も多い。しかし、論争によって自らを培う達人である著者は、その批判からさらに何をつかみとるのだろうか。(岩崎稔/東京外国語大学助教授)
『ことし読む本いち押しガイド1999』 Copyright© メタローグ. All rights reserved.
内容(「BOOK」データベースより)
戦時総動員体制、女性の戦争協力、そして「従軍慰安婦」問題―再審される戦争の記憶を問い、ジェンダーの視点から『想像の共同体=国民国家』の解体を企てる、言説の闘争への大胆な参入。
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1 国民国家とジェンダー(序 方法の問題
戦後史のパラダイム・チェンジ
女性史のパラダイム・チェンジ ほか)
2 「従軍慰安婦」問題をめぐって(「三重の犯罪」
「民族の恥」―家父長制パラダイム
朝鮮婦人の「純潔」 ほか)
3 「記憶」の政治学(日本版「歴史修正主義者」たち
ジェンダー史への挑戦
「実証史学」と学問の「客観性・中立性」神話 ほか)