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著者は本書において、「性は大脳と結びついている、いわばその人の人間性そのものだ」と主張しています。そして、そのかけがえのない性を悔いなく開花させ実らせるために、知るべきことは知っておいた方が良いという立場から、出版当時としては積極的に情報を提供しています。
男の子たち、女の子たちの座談会の様子など、こどもたちのストレートな意見がありのままに述べられており、社会を映す鏡として興味深いものがあります。
男の子達が気にする項目のひとつとして重要なキーワードは“仮性包茎”と言えるでしょう。本書では、医学的な見地はもとより、旧約聖書を引き合いに出しながら、割礼という儀式が恒常化している事実が「本来、男性は仮性包茎である」ということを逆説的に示している、と述べているのが面白いです。
他にも、性愛のパラドックスという側面から、男女の性行為の本質とオーガズムの意味を説いている点も、性教育の本としては特徴的な部分と言えるでしょう。((C) netman 「性の本棚」)
出版社/著者からの内容紹介
ハンランする性情報の中、若い性も乱反射する。女子高校生の売春の手記をはじめ、混乱した若い性の現実をさぐりつつ、人間の〔性〕の本質から〔性愛のパラドックス〕まで、若い世代の知るべき《性の真実》を伝える。
著者について
梅田正己(うめだ・まさき)
1936年生まれ。高文研代表。著書『若い市民のためのパンセ』(高文研)他。
金子さとみ(かねこ・さとみ)
1943年生まれ。『ジュ・パンス』編集人。著書『高校生活ってなんだ』(高文研)他。
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はじめに
�女の子たち、「性」を語る
・女子高校生の「性」の現実
・“生き老人”にはなりたくない
・もしも“望まない妊娠”をしたら…
・あやふやで間違った「中絶」認識
・拒んだら、男性に嫌われる!?
・雑誌がふりまくおかしな性知識
・男子高校生たちからの反論
・おそまつだった性教育
�男の子たち、「性」を語る
・教室で貸し借りするアダルトビデオ
・ヌード写真を“鑑賞”する精神的な余裕なんかない
・性衝動は理性を圧倒する?
・下着ドロの心理とガールハント計画
・男子高校生のマスターベーション論
・“子種が尽きる”という珍説
�ウソと偏見の中の性
・商業主義がつくりだすウソ
・マスターベーション後の“空虚感”
・“罪悪感”とは関係なかった昔の日本の呼び名
・“文明開化”がもたらした歪んだ性道徳
・旧約聖書から生まれた「オナニー」罪悪説
・道徳主義を乗り超えて
・陽から陰へ──もう一つの“歴史的犯罪”
・無意味な“短小コンプレックス”
・“包茎有害説”の“仕掛け人”
・手術が必要なのは“真性”と“かんとん型”だけ
・手術の必要なんかない“仮性包茎”
・“仮性包茎”はむしろ自然でノーマル
・ユダヤ教の「割礼」から読み取るもの
�一女子高生の手記
───「愛よりお金」を選んだ、だれも知らない私
・一女子高生の“もう一つの顔”
・手記「『愛よりお金』を選んだ、だれも知らない私」
・編集部との〈一問一答〉
・「売春防止法」のタテマエの裏側で
・高校生たちの批判と共感
・〈売春〉にこめられた社会への抗議・人間不信
・売春とは“緩慢な自己破壊”
・“化石”になった心
�人間の「性」と「性愛」
・動物と人間の性はどこが違うか
・脳と結びついた性のしくみ
・人間の性は大脳が支配する
・ペニスの構造と勃起のメカニズム
・ヴァギナが濡れるメカニズム
・日本神話のなかの性
・セックスにおける男女の構造的な違い
・性愛のパラドックス
�“エイズの時代”の性と愛
・エイズの出現と広がり
・日本の「エイズ元年」
・血液の中に仕組まれた防衝システム
・免疫のしくみとその破壊
・「日和見感染」と発病
・エイズの三つの感染源
・いま考えられる感染経路はただ一つ
・コンドームを使うさいの鉄則
・日常生活での感染はあり得ない
・エイズ問題のもう一つの核心
・血液製剤による感染と「HIV訴訟」
・エイズの本当の敵は一人ひとりの中の恐怖心
・“愛の約束”を社会のモラルとして
�10代での性交(セックス)をどう考えるか
・現代日本の高校生たちの性意識
・“幸福追求”としての性がもつ光と影
・ドキュメントに見るアメリカの一〇代の性
・“望まない妊娠”と背中合わせの一〇代の性
・一〇代には重い、人生の選択に対する制約
・若い男性の中にすむ“虎”
・感動的なはずの初体験がなぜつまらなかったか
・かけがえのない性だからこそ
《補章》同性愛者からのメッセージ
・私たちは、どこにでもいる
・同性愛者も幸せになれる!
あとがき