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出版社/著者からの内容紹介
1990年代、わが国に性同一性障害(ジェンダー・アイデンティティ・ディスオーダー)という概念が広く知られるようになって以来、この問題は、医療制度と法律改正という二つの点から多くの議論がなされてきた。確かに、性同一性障害に苦しむものにとって、医療制度の充実や法律的な保護はなくてはならないものである。しかし、これらの社会的制度は、性同一性障害を根本的に解決するものとはなりえない。そうだとすれば、今、我々にとって必要なのは、性同一性障害とは何かということにもう一度立ち返り、そこで明らかになった問題の根本的解決に向けて尽力することではないだろうか?
本書は、性同一性障害を再定義することを通じて、問題の所在を明らかにし、その対処法について展望する。そこで重要となってくるのは、性同一性障害というのは、心と体の性別のズレというような単純な現象ではないということである。それは、むしろ、社会の中で、他人と自分の関係をどう位置づけるのかという心理・社会的問題である。したがって、そこで必要なのは、ジェンダー・アイデンティティについての適切な理解であり、ジェンダー・アイデンティティの再構築を通じての自己の受け入れ(自己肯定)である。
本書はさらに、「心に性別はあるのか?」「性同一性障害は"障害"か?」「"ジェンダー・クリエイティブ"の実践」という普段論じられることのない重要な問題についても議論を広めていく。
本書は、性同一性障害の理解を深めることを通じて、今日、日本のジェンダー・ケアが進んでいる方向に疑問を呈し、新たな視点から性別違和感に苦しむ人々に対する心理・社会的支援の重要性を訴えようとするものである。また、本書は、これまで議論されることの少なかったジェンダー・アイデンティティの形成/再形成課程に目を向けることで、ジェンダーをより動的なものとしてとらえなおそうと試みる。(「BOOK」データベースより)
日本のジェンダー・ケアに疑問を呈し、新たな視点から性別違和感に苦しむ人々に対する心理・社会支援の重要性を訴える。ジェンダー・アイデンティティの形成/再形成過程に目を向け、ジェンダーとは何かを改めて問いなおす。(「MARC」データベースより)
出版社からのコメント
性同一性障害の本質に迫り、より根本的な解決を提唱!!
ジェンダー研究への新たな地平を拓く啓発の書 ★滞米生活の実感から発した、The Institute for Advanced Study of Human~~ Sexualityでの研究成果。
★性同一性障害にまつわる誤解を払拭し、その核心を学問的裏づけとともに論及。
★充実した内容を、専門家以外の読者にもわかりやすく解説。
★自分らしく生きるための「ジェンダー・クリエイティブ」を提言。
著者からのコメント
~本書は、性同一性障害の理解を深めることを通じて、今日、日本のジェンダー・ケアが進んでいる方向に疑問を呈し、新たな視点から性別違和感に苦しむ人々に対する心理・社会的支援の重要性を訴えようとするものである。また、本書は、これまで議論されることの少なかったジェンダー・アイデンティティの形成/再形成過程に目を向けることで、ジェンダーをより動的(ダイナミック)なものとしてとらえなおそうと試みる。このような取り組みが、ジェンダーとは何かをあらためて問いなおす機会となり、ジェンダー研究への新しい視座を示唆することができれば、著者としては本望である。(本書「まえがき」より)
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第1章 イントロダクション
第2章 日本における性同一性障害
第3章 性同一性障害とは何か?
第4章 インタビューの方法に関する考察
第5章 15人の当事者へのインタビュー
第6章 性同一性障害への新しい視点
第7章 性同一性障害の新しい課題